コザクラインコ日誌

コザクラインコの里親様募集・飼育・環境などの情報

コザクラインコのお迎え手順について

 お迎えするコザクラインコの親鳥は、1年に1度、PBFD・BFD・クラミジアのウイルス感染症、メガバクテリア症の検査を行っていますが、お迎えするコザクラインコを保証するものではありません。従って、お迎えするコザクラインコのPBFD・BFD・クラミジアのウイルス感染症、メガバクテリア症の検査は必要です。また、先住でペットを飼育している場合も同様です。

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<お迎え準備に関する注意事項>

1 部屋の掃除や除菌について

 新たに鳥をお迎えする時は、先住の鳥はもちろん、お迎えするコザクラインコのPBFD、BFD、クラミジア、メガバクの対策が必要なため、お迎え前までに飼育する部屋のゴミ、埃等がなくなるまで隅々まで掃除をし、部屋全体を除菌する必要があります。

部屋の掃除は、全体の埃やごみを掃除したあと、使い捨ての新品の雑巾に250ppmの次亜塩素酸水を浸して拭き掃除を行い、その後、250ppm程度の次亜塩素酸水を部屋全体の隅々まで霧吹きで噴霧させて部屋のウイルス対策をします。

 

2 使用器材について

 落鳥した鳥が使用していた器材は、原則、廃棄して使用しないようにします。特にケージは使用不可です。ただし、ケージ以外の器材を使用する場合、必ず250ppm程度に希釈した次亜塩素酸水でつけ洗いをし除菌する必要があります。

また、ケージ付近には、超音波式の加湿器を常設し、常に空気中に散布されている可能性があるウイルス対策を怠らないようにする必要があります。

ケージ内は、止まり木、餌、水、巣箱以外は入れないようにします。よく、ケージ内にバードテントやおもちゃを入れる方がいますが、雑菌やウイルスの溜り場になるだけで、病気を誘発するだけですので、使用しません。

また、放鳥時におもちゃで遊ばせる方がいますが、基本、放鳥時はバードトレーニング以外は不用ですので、おもちゃはできるだけ使用しないようにします。

ただし、おもちゃを使用する場合、コザクラインコは、おもちゃを舐めたり噛んだりしますので、使用後は必ず除菌し、室内の空気に触れないようジップロック等の密封性の高い袋で密封して管理する必要があります。

 

3 お迎え時の隔離によるウイルス対策

 お迎え後は、病気の検査で陰性確定するまでは、直接触れたり、放鳥せず、完全にプラケースまたはケージ(ケージの場合、空気が対流しないように簡易のビニールハウスが必要)で、隔離してください。

また、餌を与える時は、使い捨ての手袋、エプロン等を使用し、空気の対流や唾液等によるウイルス対策が必要です。

 

さらに、鳥と接触する時に使用したエプロン等の衣類は、毎日、必ず次亜塩素酸水でつけ洗いしてください。

 

4 お迎え直後の餌について

 コザクラインコは、環境の変化に敏感に反応し、新しい環境では食欲が減退し、栄養不足になりやすいため、その対策が必要です。
中雛からは、お迎え後、2週間くらいは、飲み水にネクトンSを入れて栄養補給が必要ですので、必ず、ネクトンSを与えてください。

 

また、餌は、栄養バランスが良く栄養価が高い餌を与えます。

  

 そして、様子を見て、特別問題がないようでしたら、常時の餌を与えるようにします。

お迎え時に、里親様から餌はシードですか? ペレットですか? と餌の質問を頂きますが、コザクラインコの餌は次の様に考えます。
コザクラインコの餌は、シード、ペレットと2択で考えるのではなく、人と同じで、タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンをどのような手段と方法でバランスよく摂取させるか?と常に考えるようにしてください。

例えば、繁殖期以外の成鳥なら、ペレット60%以上、栄養価の低いシード40%未満をミックスさせた餌を推奨しています。

餌は、個体差が大きいため、具体的には、主治獣医とご相談ください。

 

<安全安心な譲渡を行う手順は次の3ステップで行います。>


1 先住の鳥がいる場合、PBFD・BFD・クラミジアのウイルス感染症、メガバクテリア症の検査を行う。同様に他のペットがいる場合も感染症の検査を行い陰性確認をする。また、お迎えしたコザクラインコのウイルス検査時には、あわせて性別検査を行い、今後の飼育方針を検討できるようにする。

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(PBFD,BFD,クラミジアウイルス感染症の遺伝子分析報告書)


2 お迎えしたコザクラインコをプラケース等に入れて隔離して飼育し、PBFD・BFD・クラミジアウイルス感染症、メガバクテリア症、性別の検査結果を待つ。


3  1~2に問題がなければ、お迎えしたコザクラインコを隔離から解放し、通常の飼育を開始する。