コザクラインコの特徴
コザクラインコはラブバードと言われているため、飼っているだけで何もしなくても人によく懐き、群れの他のインコとも仲良く暮らすインコだと勘違いされていることが多いですが、そのようなことは決してありません。
そのような誤解をして、人がトレーニングしていないコザクラインコをお迎えすると、コザクラインコは嘴が鋭く噛む力が強いため、歯形が残るくらいに人の手に噛みついて出血する怪我をしたり、コザクラインコ同士で足に噛みつき合って出血する争いや、最悪、殺し合いを始めたりと大変な事態になりかねません。
コザクラインコは、生後3ケ月あたりから自我に目覚め、その頃から、つがい以外の鳥とはあまり仲良くなりませんし、飼い主が人の幼児を育てるのと同じように愛情を込めて毎日、楽しくコミュニケーションをし続けないと飼い主にも懐かなくなります。
さらに、生後3年を過ぎると生殖能力が低下し、無精卵が増えだし、仮に1回の繁殖期に6個卵を産んだとしても、孵化することなく全滅ということもあります。
また、コザクラインコは見た目で分かる遺伝的根拠を除き、見た目と行動から性別を特定することは難しく、オスがメス、メスがオスと同じ行動を取って同性同士でカップルになることがあり、発情すると飼育環境によっては性別、親子、兄妹に関係なく交配することもあります。
このようなことから、コザクラインコはDNA検査をせずに性別を特定することは、ほぼ不可能であり、性別を知ることなく複数のコザクラインコを飼育することは同性のつがいや近親交配を招きかねません。
また、1羽で飼っていても繁殖活動を始めます。たとえば、オスなら人の手や頭(髪の毛)、タオルなどメス鳥と同じような感触の物に交尾し、メスなら紙を細長く切って背中から尾羽のあたりにつけてケージの中に持ち込んで巣作りを始めたり、求愛のポーズをして無精卵を産みます。
このようなことからも、コザクラインコは本来1羽飼いするインコではなく、2羽のつがいで飼う方が望ましいインコと言えます。
コザクラインコのこのような特徴から、無理なくコザクラインコを飼うためには、適切な時期に適切な方法でつがいにすることが必要で、理想的なのは、生後1ケ月までには性別鑑定を行って、つがいにしたい雛同士を決めて、自我に目覚める前の生後3ケ月までには、つがいとして飼育することが望ましいと言えます。