コザクラインコ日誌

コザクラインコの里親様募集・飼育・環境などの情報

巣引き(繁殖の準備)

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 コザクラインコの性別は、確定している遺伝的根拠を除き、見た目や行動では性別は判断できないため、コザクラインコの巣引きは、巣引きの対象にする2羽のコザクラインコの性別がDNA検査で性別が確定していることが前提となります。また、生後3年を超えたコザクラインコの巣引きは、生涯の生命力等から、あまりお勧めできません。

コザクラインコの繁殖期は秋~冬と春~夏の年に2回あり、1回の産卵期に2回に別けて産卵します。

たとえば、10月に産卵をしたとすると、12月頃に同じように産卵し、1回あたり4~6個くらいの卵を産みます。産卵後から孵化までの期間は、およそ3週間くらいですが、室温が低いと抱卵する期間が少し伸びます。 このようにコザクラインコは子育てがとても好きなインコで、成鳥となったコザクラインコは、おおよそ、1年のうちの6ケ月間が繁殖期で、6ケ月がそれ以外の期間です。

飼い主が巣引きの準備を行うタイミングは、オスが交尾をするようになったか、メスが紙を細長く切って巣作りを始め、求愛のポーズをし出した頃に準備を始めます。

また、コザクラインコは、繁殖期になると防衛本能が高まり、特にメスは、ケージにつがい以外の何かが近寄っただけで、飛びついて噛みつこうとしますので、巣引きをしたつがいのコザクラインコには、普段とは違う特別な配慮が必要です。できるだけ巣作りや抱卵や子育てに集中できるように静かな場所で他の何かが近寄らない様にすることが必要です。
また、飼い主が巣箱の蓋を頻繁にあけて巣箱の中の様子を見たりすると、親鳥が雛を殺してしまうことがあり、頻繁に巣箱の中の様子を見ることは避けた方が無難です


巣引きで準備するものは、次の5点です。

1 巣箱

2 ケージ内の室温を25度くらいに保つためのヒーター(室温が低いと孵化までの期間が長くなる、孵化しないなどの障害が起きやすい)

3 サーモスタット(温度管理)

4 加湿器(超音波式)+次亜塩素酸水(産卵、抱卵、子育て中は体力を消耗し免疫力が下がるため特に注意が必要)

5 繁殖期用のペレット(産卵、抱卵、子育て中は体力を消耗し免疫力が下がるため特に注意が必要)

飼い主が行う巣引きの準備は、ケージに巣箱を設置し、ケージの室温を25度くらい、湿度は50%くらいに保つようにします。また、餌の量は変えず、従来の餌を減らしてその分、繁殖期用のペレットを加えて栄養価を少し高くします。

産卵後およそ3週間くらいすると孵化しますが、孵化して雛が生れると親鳥は吐き戻しをして雛に餌を与えるため、通常の2倍くらいの餌を食べるようになります。