コザクラインコ日誌

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繁殖期のコザクラインコの特徴

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 コザクラインコ生後9ケ月~1年くらいになると、1羽で飼っていても繁殖活動を始めます。たとえば、オスなら人の手や頭(髪の毛)、タオルなどメス鳥と同じような感触の物に交尾し、メスなら紙を細長く切って背中から尾羽のあたりにつけてケージの中に持ち込んで巣作りを始めたり、求愛のポーズをして無精卵を産みます。

1羽で飼育していて繁殖する予定がなければ、オスなら餌や環境を整えて後は自然の成り行きまかせれば良いことが多いですが、メスの場合、1羽で飼育しても卵を産んで体力を消耗したり、産卵前にお腹の中で卵が割れてしまったり、産卵に体力を使い免疫力が低下して何かの病気を発病したりすることがあり、繁殖期には性別にあわせた配慮が必要です。

また、コザクラインコの病気の原因は、ウイルス感染症のような他の鳥から感染する飼育環境の管理が原因で起きる病気と、栄養不足や栄養バランスが悪いこと等の健康管理が原因で起きる病気があり、日頃からウイルス感染症の影響を受けないような清潔な環境、適正な温湿度などの環境整備を行い、十分な睡眠、適度な運動、栄養とバランスの良い餌などの健康管理が必要ですが、繁殖期には、それらが乱れやすくなるため、繁殖活動をしてもそれらが維持できるような環境整備や健康管理が必要です。 

また、コザクラインコを複数羽飼育している時は、上記とは別の対応も必要です。

たとえば、オスの場合、オス2羽とメス1羽で飼育していたとすると、繁殖期になると1羽のメスを巡ってオス同士が殺し合いになることもあり、特に繁殖期は発情しているため、放鳥する時は必ず1羽ずつ放鳥して事前にオス同士の事故を防ぐなどが必要です。

メスの場合、たとえば、巣箱を設置したケージにそのケージに住んでいない他のメスのコザクラインコが入ると、必ずと言っていいほど、メス同士の殺し合いが始まり、2羽以上のメスを一緒に放鳥する時は、他のメスのコザクラインコのケージに入らない様にしてから放鳥する必要があります。

また、たとえ、雛からコザクラインコを飼っていても、同性のコザクラインコ同士は、生後3ケ月くらいまでは仲良くしている様に見えたとしても、その後は、自我に目覚めて、それまでのような行動は取りませんので、生後3ケ月を過ぎてつがいになっていないコザクラインコは1羽に1つのケージで飼育することが必須です。

さらに、DNA検査等で性別が確定していないコザクラインコを飼っている場合もトラブルが絶えません。

たとえば、生後2年して卵を産まないのでオスだと判断しても、その半年後に卵を産んだり、飼育環境によっては、コザクラインコはオス同士、メス同士がカップルになることがあり、ペットショップでつがいとして売っていたコザクラインコをお迎えしても、繁殖期に卵を産まないのでDNA検査で性別検査をしてみると、オス同士のつがいだったということが実際にあります。

そして、同じ飼育場所で性別や血縁に関係なく一度カップルになってしまったコザクラインコは、カップルを解消することは難しく、最終的にカップルを解消するためには、カップルになったコザクラインコが呼び鳴きをしてもお互いの鳴き声が届かない場所で別けて飼育するか、1羽を里子に出すか、同性でカップルになった2羽のコザクラインコに異性の2羽のコザクラインコをお迎えして2組のつがいにするしか方法がありません。 

このようなコザクラインコの特徴からも、遅くても生後3ケ月までには性別検査を行って性別を特定して飼育方針を決めた上で繁殖期に備える必要があります。